内観

幼い頃に封印した自分を内観で見つける

「将来、詩集を出したい」

小学生の頃にそう思って、ずっと詩を書いていたことを思い出した。

思い返せば
どれも、切ない恋の胸の内だった

どれだけ好きになっても
叶うことはない恋

どれだけ想っても
届くことのない想いの丈

恋は切ないもの
恋は叶わないもの
恋は追いかけるもの
恋は純粋なもの

“ただ好きだ”という
一途な想いは、とても美しいもの

私は恋というものに対してこういう見方をしている。
こういう、思い込みを持って生きてきた。
だから、私はいつも片思いだった。

そりゃぁ、叶わないよね。と、
エネルギーの法則を知った今ならわかる。

「いつか私は本を出すんだ」と
実家には大量のノートが置きっぱなしのままだ

全部持ってきて
大事に保管しておけばよかったと
少し残念に思った

もっと早く、
自分を大切にしたいと思えていたらよかった
もっと早く、
自分と向き合うことをしていればよかった

私はずいぶん長いこと
自分の好きなものも
好きなことも
自分が大切にしていたことさえ
忘れて生きてきてしまっていた

きっともう二度と行くことのない実家には
私が幼少期から集めてきた
私の大切だったものや
大好きだったものが
誰にも見向きもされず、
誰の手入れもなく、
当時のままのわたしの部屋の中のどこかで
きっと孤独に放置されて、
カビているだろう

過去の自分の想いを
今になってたくさん思い出すんだ

それは
内観や瞑想で
自分を掘り下げていくことをしているからだ。
どんどん自分の内側へ
潜っていっているからだ。

自分を掘り下げていけばいくほど
深く潜れば潜るほど、
過去に置き去りにしてきたいろんな自分に出会うんだ

そして、
これまでの人生の中でのいろんなことを思い返してみれば
いろんな自分がいろんなことを選択してきていて、
その至る所に、
分岐点があったことにも今という後になって気付く

むかしむかし
「こんなことを思っていたらダメだ」と
「こんなことを書いてたら恥ずかしい」と
そんなことが詰まっているノートを
引き出しの奥のほうへ、
タンスの奥へ、ベッドの隙間へ
鍵をもかけてしまい込んだ。

そして、
そんなことをしている自分自身でさえも
心の奥底に沈めて
出てこないように
出てこれないように
重石をつけて沈めた
深く深く沈むように

重石をつけられて沈んでいくときも
ずっと何かを発していたけど
「馬鹿にされるから」
「虐められるから」
「怒られるから」
「恥ずかしいから」
「死にたくなるから」
「だからお前は沈んでいけ」と
私は私に対してそう思って、私の一部を沈めた。

光は届かない。

暗い暗い深海のような
静寂の底に
置き去りにした

25年以上経った今、
あの時沈めたままの自分を
出てこないように封印してた自分を
私は見つけた

自分へのごめんねが止まらなかった
あの時
感じていたことも
考えていたことも
溢れ出てくる思考や言葉も
私は自分から出る表現を
全部封印したんだ。

深海の底にうずくまってる私を見つけたら
封印していたことを思い出したら
あの頃の私に触れたら

全てを思い出した

それがまた、
最大震度で今の私の心を震わせるんだ。

あの頃封印した私は
あの頃のままで
今もずっと何かを言っている

光も届かない深海の暗闇の中でさえ
本当の私は私としてそこに存在していた
ずっと、変わらない私のままで生きていた

好きだったこの感覚が戻ってきて
なんだか懐かしくて心地良い

期待感なのか充足感なのか
パズルのピースが一つ埋まった感じがした

けど、どこかまだ
不安で怖い。

これも一つの課題だ
きっとどこかのタイミングで恐れを超えていくんだろう

この記事を書いていることも、
自分を表現することの一部で
自分の恐れを越える一つの行動だ

この先、何がどうなっていくのかは誰にもわからない
私は私の望みをノートに書いてニヤニヤして
思いついたことをやってみるだけだ。

ただ、これまでと違うのは
私はあの頃の自分の想いと
記憶、発想、言葉を
再び使えるようになった

そして何より
私には私がいた。

誰のためにもならない
何の役にも立たない
私のためだけの私が
ずっと私の中に一緒にいた

独りだけど独りじゃない
ひとり在ることの意味をまた一つ学んだ。

これからきっと、私の発信にも
私の生活にも、私の趣味志向にも、
これまでと少し違う、
新しい要素が加わっていくだろう

この不安も恐怖も楽しみも
拡大のプロセス、結果、その後、
全部を知りたいし全部を体感していきたい。

そして、それをシェアしたい。

秋分が過ぎて
陰と陽が切り替わり
昼の時間よりも夜が長くなってきて
秋の夜長は内観や瞑想に最適です。

自分と向き合う世界、
自分を生きる世界、おすすめです。

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